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嚮心(きょうしん)塾日記

西荻窪にある、ちょっと変わった塾です。

ベルマークの謎を追え!①

 ベルマークって知ってますか?商品の包装紙にベルの絵がついていて、あれを切り取って沢山集めては送ると色々と景品がもらえるという奴です。僕の小学生時代からありましたが、僕自身がそもそも全くそういう活動に興味がないのと、「まめに努力して集める」というのが不可能な位の不精者なので、全く実態を知らないままに、大人になってしまいました。

 そうしたら、娘の小学校で、今ベルマーク運動がアツいわけです!小学生もその親達も一生懸命ベルマークを集めていて、娘もベルマークの付いているお菓子を選びたがる。そこで、全く関わりも関心も無かった僕ですが、これがどのような団体によって運営されていて、どのような仕組みであるのかを今回初めて知りました。そのご報告と分析、さらには考察をしていきたいな、と思っております。(ベルマーク運動についての僕の説明は、ベルマーク教育助成財団のホームページを見てまとめております)

 ベルマーク運動は、「ベルマーク教育助成財団」という財団が運営しています。そこが協賛する企業からベルマーク一点につき、1.25円の「市場調査費」を受け取り、その内の1円を「教育設備助成費」(つまりこれが子供達が集めたベルマークを何らかの景品とかえてもらうためのお金となります)として、0.25円をベルマーク教育助成財団の運営費として使われる、ということです。その「市場調査費」の実績は2009年度で6億円程度だそうです。また、そもそもこのベルマーク運動自体は、1961年に始まり、当初は2000校・団体からスタートし、現在では、28000校・団体が参加しているそうです(単位に「校」が付くのはやはり学校が多いのでしょうね)。またその役員の出自を見てみると、学校団体関係者、文部科学省の元役人、それと朝日新聞出身者が大半を占めています。面白いですね。大分偏った構成です(具体的にはベルマーク教育助成財団のホームページをご覧下さい)。

さて、これって一体何のためなんでしょうか?まず、企業がお金を出すのは分かりやすいですね。名目も「市場調査費」とかなりストレートに言ってくれています。つまり、「他社の競合製品を買うかもしれない購買者に、ベルマークのついているうちの製品を買わせたい!」という目的でしょう。それに、「教育への助成」などと高尚な目的が付けられるのですから、安いものです。単純に金額だけを見ても、協賛企業全ての「市場調査費」の総額が一年間で6億円程度(最初は6300万円と書きましたが、これはベルマーク財団の寄付している寄付金の総額でした。ご指摘有り難うございます。)、これは広告費としてはかなり安いのではないでしょうか。もちろん「そんな、ベルマークつけたくらいで他社の競合商品よりも優先して選んでもらえるのか?」と疑問に思う方も多いでしょう。実際この協賛企業も結構出入りが激しくて、協賛をやめる企業も、また新たに始める企業も結構いれかわりが大きいわけです。しかし、皆さん。子供の純真な心をバカにしてはいけません。子供達は、「ベルマークを頑張って集めよう!みんなで沢山点数を集めれば、学校に○○がもらえて、みんなのためになるよ!」という大人の宣伝を信じて、自分たちのおやつを買うときにもベルマークの付いている商品を必死に探すわけです。親御さんも子供達の喜ぶ顔が見たいので、ついつい、買ってしまいます。そのようにして、販売促進しているわけです。

と、書いたところで時間が無くなってしまいました。続きはまた水曜日に。
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