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嚮心(きょうしん)塾日記

西荻窪にある、ちょっと変わった塾です。

2021年度受験を振り返って(その6)

匿名希望   北里大学 医学部 授業料免除(進学先・第一志望)

再受験生なので、この塾での一年間のことを主に書きます。
私は最初大手予備校に入りました。しかしコロナによってオンライン授業になり、浪人を決断したのは間違いだったのではと、とても不安になりました。そこで自習する場所や個別指導を探している時に、ここの体験記を見ました。勉強の進め方は勿論、他の塾にはない試験中の実況中継や生活面までみんな詳しく書いてあり、この塾ではここまで生徒に寄り添い色々なことを考えさせていくのかと、とても衝撃を受けました。また、理3のチューターさんの「受験勉強においては才能もない。あったのはただ、諦めの悪さだけです。」「1年延びようが10年延びようが、自分の信念を諦めることに比べたらたいしたことない。」と書かれた体験記では涙を流しました。(とても素晴らしい体験記なので是非2020年に遡ってみて下さい。)このように親身な先生と素晴らしいチューターに付いていきたいという思いで、大手予備校はやめ、ここに毎日通うことにしました。
 いざ、始まると自分に甘い性格が露呈し、日々それとの闘いだったので、問題点を箇条書きにし、先生とどのように改善していったか書いていきます。

・午前から頭が働かない。
 原因は体力がないか、夜寝られないため睡眠時間が足りないかです。普通は気合論を説いてきます。気合いで改善できたら、苦労しません。自分での解決策は、夜は端末類を全て父に預け、午前は海外のカフェインの粉を塾に置かせてもらいずっと飲みました。それでも朝はテンションが低く気を抜くと二度寝してしまうので、先生に相談したところ、家族間で登校時間は8時の約束でしたが、毎日9時・ひどくても12時と無理のない目標を設定し、遅い時は毎回理由を述べました。「何時に寝たのか、何故遅くなったのか」から始まり、解決策も考え、帰る直前も声をかけてくれました。今までは言い訳ばかり考えていましたが、柳原先生は何でも受け入れてくださるので本当のことを口にすることができ、自責の念が深まります。また、周りが毎朝いることが分かるので、恥ずかしさも戒めになります。昔は平気で遅刻していましたが、今では起きるべき時は自分で起きて活動できるようになりました。

・暗記ができない
 単純作業が苦手で、演習することで覚えていましたが、覚えるべきことを覚えるとスピードにもつながります。柳原先生は毎日口頭でテストをしてくれました。英単語は、先生が口頭で発音し、私がその綴りを書きながら意味を言うというテストでした。他塾ではプリントを配るだけなので、綴りか意味かの片方しか出来ませんし、強制力もありません。私は英作が必要になってから綴りは覚えればいいと思っていました。しかし何周もするうちに似たような綴りの単語と意味をよく間違え、その対策が綴りもセットで正確に覚えることだと先生が教えてくれました。そのおかげで、英語は細かい文法まで手が回りませんでしたが、私立の長文は解けました。その他にも、英熟語や無機化学も口頭テストしていただき、暗記すればとりあえず解ける分野は「やればいいんだから」と好きになりました。

・復習ができない。
恥ずかしことに、それまで計画性がなく飽き性のため、一周やりきった問題集は少なく、単語帳すら途中で断念する程だったので、当然何周もしたという経験がありませんでした。しかし、この塾では、授業がないためその分演習にあてられるので、予習・復習が同時にできるようなもので、復習ができないという悩みは必然的になくなります。自分で解き、問題点を見つけ、解決する。そして類題でアウトプットする。忘れた頃にまたその流れでやる。どんなに素晴らしい授業を聞いても、この繰り返しをすることでしか、身に付きません。どの参考書をどんなペースでやれば繰り返せるのかは、先生が一人一人に指導してくださるので大丈夫です。単語帳は初めてボロボロになったので、捨てずに思い出にとっておきます(笑)

・全教科のバランスがうまくとれない。
 気分屋なので、一日における各科目の勉強時間や一科目の中でも放置してしまった苦手分野があるなど、偏りがありました。一日何を勉強したか報告し、次の日の計画をたてることで、放置する分野はなくなりました。勉強時間の偏りは先生から見える位置に座ることで改善していきました。先生は歩いて回るため、全員分把握していますが、敢えて自分からも先生が見えることで集中力の向上にもつながりました。個別指導に通ったこともありますが、集団授業を一対一に変えただけで、各科目断片的で総合点にはつながりませんし、自習時間までは管理してくれません。高額払うだけ無駄です。これは、全教科を教えることができる柳原先生だけができる指導であり、この塾の醍醐味です。

・過去問を有効活用できない。
 変にこだわりが強く、穴が埋まる前に解くのを避けていました。当然穴が埋まることはないのでやらずに終わっていたかもしれません。
英語は過去問を解くことで、文法の穴を埋めていきました。先生は長文問題も品詞分解させ、文構造が分からないところを教えてくださったので、英文読解の勉強も同時にできました。文法問題は勿論、長文問題も文法で選択肢をきる教え方をしていただき、今までノリである程度解けていましたが、試験が終わった後正確に何割とわかるまでになりました。また、先生はその場で長文を解くこともできるので、毎日長文問題を質問できました。全生徒分解いているので本当にすごいと思います。
数学・物理・化学は、チューターさんに質問しました。赤本にない別解や周辺知識も教えて下さりました。その場ですぐ解いて下さるので、上位層のスピード感や解くまでの思考過程もわかります。

どの科目も各問題にかかった時間、解いた順番を毎回先生に報告するよう言われます。特に理科は二科目のため時間配分が命です。先生と毎回作戦を練ることで、本番では難問や出題ミスに動じず、自分の取れる問題を確実に合わせ、自分の実力を最大限に生かせます。過去問は勉強の成果をはかるものに使われがちですが、時間をはかって自分の行きたい大学の問題を解くため、その復習で得ることは多いです。使い方がよくわからない人でも、先生方の指導を受けることで、赤本を最大限に有効活用できます。

・情緒不安定。
受験生によって、メンタルがぶれる時期は異なります。6.9月に中だるみする人、直前期に緊張する人、試験中に自信喪失する人など様々です。周りは「努力は裏切らないから頑張れ」としか声をかけません。しかし、柳原先生は勉強に集中することが出来ない、勉強以外の悩みまで相談にのってくれます。私の場合、誰にも話していなかった勉強以外の悩みをずっと抱えていていましたが、アドバイスをいただいたり、両親と話すきっかけも作ってくださり、勉強に集中することができました。

・面接対策
私は昔から変わっていて社会不適合者です(泣)小論文は解いた答案の添削をお願いしました。面接では、志望動機を無難な答えにするか自分特有のことを述べるか迷いましたが、何千人もいる中で印象に残った方がいいと先生にアドバイスをいただき直前まで練りました。自分の人とは考えが違う部分をプラスに変えることができました。また、医療ネタ対策として地域医療やALS患者さんについて考えた際、例えば「障害者の生きる役割が分からない」という私の非人道的ではありますが、誰もが綺麗ごと抜きでは考えたことがないような質問にも、向き合っていただきました。ただ答えを言うのではなく、参考になる東大の過去問の文をすぐにコピーし下さり、また対話をする中で自分なりの答えをだしました。よくある一問一答の面接対策とは違い「できた人間」を作り込むことができたので、用意してない質問にも答えることができました。面接官にも「今までこんなこと言った人はいないよ。」と非常に感動され、年齢や性別のハンデも払拭するくらいの評価をいただけたと思います。これは、人生をかけて様々なことを深く考えてきた柳原先生との対話でしか成しえないものであり、私は今後も機会があれば教えを乞いたいと思っております。

以上のことから、私は授業料免除という国立大学以上に望んだ結果を収めることができました。
北里の試験では、数学があまりにも埋まらず、英語までの休み時間ずっと泣き、全体の出来を踏まえたうえでも「この大学とは縁がなかった」と泣きながら帰りました。それでも正規合格だったので、自分ができない時は周りもできていないと自信を持つべきです。少なくとも、この塾で訓練してきた生徒はそうなれるので、自信をもって欲しいです。
今、私の上記のような悩みを抱えてる方や受験するか迷ってる方の少しでも参考になれば幸いです。
最後になりましたが、私の勉強だけでなく社会復帰まで支えてくれた柳原先生、大学の試験があっても毎週長時間質問に答えてくださったチューターの方、一年間本当にありがとうございました。
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