
とはいえ、遊んでいるわけではありませんよ。塾が塾生達の試験期間中であり、また、新しく入塾したいと言ってくださる子も多く、なかなか忙しいためです。そこで、今回は、僕が遅筆であることの失敗を考察してみたいと思います。
「忙しい」という言葉の基準は難しいです。「1日18時間仕事をしている」と聞くと、その人が忙しいのはわかりやすいようです。僕はそこまで長く働いてはいないのですが、「あの本を読んでから書こう。」「いや、こちらの考えねばならないことを考えてから書かなくては。」などとやっているうちに、発信をする作業がどうしても後回しになってしまいます。それは「良いものをお届けしたい」という思い故であります。
ただ、このように「良いものをお届けするためにはもっと○○をしなくては。」と自分に強く思いこんでいるときほどに、あまり良い文章が書けないのもまた事実です。そこでは、「良い文章をお届けする」ことを自分に義務として課さねばならないほどに、自分自身や自分の書きたいことに自信を失っていることが多いからだと思います。
なぜ自信を失うのか。それは、ideaというものは「腐る」のだと、僕は考えています。「こういうことを考えるべきなのでは。」とideaがわいたとしても、それは時間が経つにつれて、「どうせそんなことを考えてもこの現実の複雑な問題には何の役にも立たないんだよ。」「きっと他の誰かがもう考えては、やっぱりだめだということを検証しているよ。」という思いに変わっていきます。
しかし、そのようなnegativeな考えは思いついた瞬間の最初の輝き、「こんなことを考えつくなんて、俺って天才かも!」「このことはきっと世界で自分しか気付いてないのかも!」という思い上がりと同じように、間違っています。自分が世界で最初ではないかもしれない。世界で30番目かもしれないし、それ以下かもしれない。しかし、そこでの30番目は、学問であれ、芸術であれ、技術であれ、その他何であれ、それらを推し進めていく際には必ず必要なものであるかもしれません。少なくとも、その必要なものである可能性は含んでいて、それを自分の判断で押し殺してよいものではないことだけは間違いがないのです。
ideaをideaのままでとどまらせ、それ以上形にしていかないということはこのような可能性を見殺しにしてしまっていると言えるでしょう。僕のような遅筆は、その意味において、やはり問題です。
これからは、このように間を空けずに、書いていきたいと思います。
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