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嚮心(きょうしん)塾日記

西荻窪にある、ちょっと変わった塾です。

自学自習マニュアル(その3:補遺その1「教科書だけをやろう!」)

バタバタと忙しい日々を送っていて、間が空いてしまいました。
その間にこの休校期間中の勉強を授業では穴埋めが不可能なので、文部科学省の方から
「教科書を主体に他の教材も含めて、家庭で学習を進めてほしい」という指示が出ているようです。

この指示は基本的に正しいものの、注意点もあります。この「教科書を主体に」というのは自学自習に取り組む場合、「教科書以外に問題集もやってほしい」というように解釈されがちです。そして、小中高生というものは、「教科書を含めて問題集をやってほしい!」という指示をされてしまうと、ほとんどの子は教科書を一読、あるいはもはや読まずに、
「ふんふん。これはわかった!さて、問題を解こう!」ということになってしまいます。

しかし、教科書の未習分野を一読してわかる天才などほとんどいません。だからこそ、このような学習法は結局、
「自分ではよくわかっていないところを教科書に乗っている公式を覚えてもいないし、もちろん理解や導出なんかできていない状態にも関わらず、なんとなく見様見真似で解く」という最悪の勉強法へとつながってしまいます。。

なぜこの勉強法が最悪か、というと、あまりよくわかっていないままに問題を解くので、とても時間がかかります!
しかし、それだけ時間をかけても、結局覚えていても理解してもいない公式やルールを無闇矢鱈と「これかな?」という当てずっぽうで使ってみては、解答を見て正解と一致しているというだけで、「これでわかった!」と勘違いしては次に進んでしまう、ということになります。このような勉強をしても、多大な時間がかかり、何も残りません。しかし、勉強を長時間やった気にはなるので、成果が出ないまま疲れ果てて勉強自体への意欲もどんどん薄れていく、という最悪の事態に陥ります。

このような失敗を防ぐためにはどうしたらよいのか。それが「教科書だけを勉強する。」という方法であると思っています。教科書だけであれば、説明が多く、理解していないところをしっかりとたどることができます。さらには問題数が多くないため、それに関してはわかるところまで繰り返すこともできます。そして分量が少ないからこそ、何回も読み返すことができ、そして読み返せば読み返すほどに、自分がよくわかっていなかったことが見えてくる、というように力がついてきます。

未習分野を勉強する際に問題集まで手をのばすのは、自学自習の仕方としては、最悪だと考えてください。
問題集が役に立つのは、既習分野の復習という局面か、あるいは未習分野を教科書でしっかりと理解しながら進めていった後に、理解という点ではこれ以上教科書を読んでもあまり変わらない、と「飽和」してきたときであると考えるとよいかもしれません。逆にその状態に至るまでは、問題集を解いてはいけない。それぐらいの気持ちで教科書を読み込むことが大切です。

新型コロナウィルスの収束も、5月上旬までというスパンではおそらく難しく、休校期間も延長することにならざるを得ないと予測されます。その中で自学自習をしていかねばならないわけですが、この状況で未習分野を進めていくときに「問題集だけを解く」というのは基本的に(それをすべて解説できる大人が横に居なければ)最悪の手法であると思ってください。しかし、学校でも「講義は学校側できちんとしました。あとは問題を解くことが君たちの勉強だ!」という方式で普段進めている以上、その学習習慣を引きずったままに「自学自習」を子どもたちが求められれば、必ず「読む」ことを雑に終わらせては「解く」ことだけをやり、そして何も力が着かない、という無駄な時間を過ごしてしまうという失敗に陥ってしまいます。

だからこそ、「解く」前に「徹底的に読む」ということが、自学自習においては大切です。そのためにも、未習分野を進めていく際には、教材はまずは教科書だけに絞って繰り返す、というのが賢明であると思います。
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