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嚮心(きょうしん)塾日記

西荻窪にある、ちょっと変わった塾です。

2020年度受験を振り返って(その6)

日本社会事業大学社会福祉学部合格(進学先)   S・H(都大泉高3)

私は有名大学には一つも合格することができませんでしたが、とても明るい未来を想像しています。私が勉強についてどのような悩みを抱えてきたか、受験を終えての気持ちなどを伝えたいと思います。

私は中学生の頃から勉強をする習慣がないことに危機感を持ちつつ、なかなか変わることができない自分に苦しみ続けていました。部活や行事など、興味のあることには積極的に取り組みましたが、勉強が全てでは無いと考えていた私は、中高一貫校で高校受験がなかったこともあり、高3までにどうにかすればいい、と思っていた面もありました。両親も、私の強みを理解していたからか、成績について口出しをすることはありませんでした。自分なりに工夫して勉強をしようとしたことも何度もありますが、どれも三日坊主でした。

そして私はそのまま受験生になってしまいました。将来は福祉の分野で人の役に立ちたいと思い大学を探しました。第一志望は国公立大学にしましたが、偏差値が低くても福祉を専門的に学べる大学が近所にありました。このことは私にとって安心材料であると同時に、怠慢の原因にもなりました。成績が悪いことはもちろん気になりましたが、それ以上に、焦りや不安を抱えながらもなかなか勉強に取り組めない自分がとても嫌でした。この嫌な気持ちを抱えたまま受験を終えたくない、今こそ変わらなければいけない!という思いで塾を探し歩きました。勉強するということへのハードルが高くなっていた私でも頑張れそうな塾は、嚮心塾しかありませんでした。

嚮心塾はアットホームな雰囲気で、勉強のことはもちろん、生活リズムや人間関係のことなど、どんな些細な悩みでも一人ひとりの声をしっかりと聞いてくださるので、勉強嫌いな私でも塾を嫌いになることはなく、毎日通うことができました。基礎の基礎から勉強を始め、夏休みが終わった頃、自分のペースで少しずつ成長していることを嬉しく思う反面、このペースでは受験に間に合わないという焦りが再び現れました。しかし、その漠然とした不安を言葉にできず、塞ぎ込むようになりました。冬になる頃、不安はついに爆発し、先生と話しながら大泣きしてしまいました。それまでは先生に言われた通りに勉強をするだけで、どのように勉強したら良いか、自ら考えることができていませんでした。受け身の姿勢ではぐんと成長することはできないと理解しました。しかし、どうしたらいいのだろうと考えては脳内がグルグルになり、一皮剥けることができず苦しかったです。その後も頑張れる日と頑張れない日を繰り返しました。受験直前になっても、先生と話しては塾で泣き出すことが多く、他の塾生の皆さんに迷惑をかけたことは、本当に申し訳なく思います。そして気がつくと私の受験は終わっていました。

受験を終えても、私には大きな悩みが残りました。それは進学するか、浪人するか。合格したのは先ほど述べた近所の大学のみでした。総合大学で様々な人や学問に触れたいという気持ちもあったため、小さな専門的な大学への進学に迷いがありました。あと一年勉強すれば、国公立は難しくても、もう少し名の知れた総合大学に合格できるのではないかとも思いました。

私は本当にやりたいことは何かを考え直しました。そして、どこの大学に通うかということと、どんな大学生活を送るかということは、同じ問題ではないと気付きました。仮に私が総合大学に通ったとしても、主体的に学ぶことができなければ進路に迷ってしまうでしょう。それよりも、本来興味のある福祉を専門的に学びながら、他に興味を持ったことは自ら大学を飛び出して挑戦したいと思いました。受け身の姿勢ではなく、自ら学び成長したいと思ったのです。私は進学することで、受験期に乗り越えることのできなかった壁を乗り越えることを決めました。

嚮心塾には勉強が得意な人も苦手な人もいますが、分け隔てなく相談に乗ってくれます。勉強のことはもちろん、人生において大切なことをたくさん教えてくれる塾だと思います。そのため、どの大学に進学する人も、浪人する人も、その選択が自分の将来のためになると信じて進むことができます。自ら学ぶ姿勢を身につけ、充実した大学生活と輝かしい未来を掴むことで、塾への恩返しになればと思います。そして福祉の専門家として多くの人の役に立てるよう、頑張ります。読んでくださりありがとうございました。
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