
この前の内容に続けて自学自習についてのその他の押さえるべきポイントを書こうと思っていたのですが、
文部科学大臣が「休校期間中の授業は実質補填できないから、一定の要件を満たせば家庭学習で単位をとれたものとする」という発表をしました。これは実質的に学校教育の責任の放棄だと思いますので、先にこれについて書きたいと思います。
GW開けにはこの新型コロナの蔓延が収束している、というかなり楽観的な見通しが万一実現したとしても、
従来の学校の授業でこの「失われた2ヶ月」を取り戻すことは夏休みを丸々潰しても難しいというのは確かです。
この厳しい現実に対して、どのように取り組むべきか、というのは簡単なことではありません。
しかし、だからといって「家庭学習で学んだものとする!」と言い切ってしまうのでは学校がその教育に担う責任を放棄するようなものです。それはやはり、あまりにも無責任なのではないかと思います。
この解決策としてはやはり「反転授業」形式しかないと、思っています。具体的にはいつからかはわかりませんが、
学校が仮に再開できたとして、本来進むはずだった範囲の学習内容に関して、範囲を区切っては自習してきた子もそうでない子も教科書を読み返し、そこでの疑問点を逐一先生が教えていく、という形こそがこのような講義の穴を埋めていくためには現実的、かつ効果的な手段ではないかと思います。
僕自身は講義形式ほど効率の悪い学習はないと思っているため、このような反転授業形式の学習塾をやっているわけですが、学校がそれを全面的に取り入れるのはまだまだ難しいと思います。しかし、学校には現在のままでは質問を受ける時間、というのがカリキュラムの中にほとんど組み入れられていません。だからこそ、学習内容についてわからないところの質問は、休み時間に生徒が自主的にするもの、というような「添え物」扱いです。これでは率直に言って、勉強ができるようにはならないと思います。
たとえば一週間に一コマだけでも、各授業の中でそのような質問タイムを作る、とか、もちろんそれがコマ数の少ない授業なら2週間に一回とかでもよいのですが、そのように振り返る時間を作るだけでも学習効果は高まります。ギチギチの予定で講義と演習だけで終わり、生徒が疑問点については質問する時間がまとまって定期的には取られない(まあ、定期試験前の1コマあるかないか)、という今の「とりあえず講義予定を消化することが優先で、生徒が力がつくかどうかはあまり考えていない」学校の状態からはとりあえず前進する改善案ではないでしょうか。
そして、この休校によって「従来通り講義をしていては、そもそも追いつかない!」という状況はある意味でその反転授業形式を試すための絶好のチャンスです。ここで、そのように学校側が「教科書を読む」あるいは「講義動画を見る」ことを
生徒に休校期間中に課した上で、そこでの疑問点を休み明けに徹底的に質問に答えて一つ一つ潰していく、という授業スタイルをとれば、むしろ子どもたちの実力はただ講義をリアルタイムでしていたときよりも必ず上がります!
そして、そのような成功例が出てくれば、教えている先生方も「ただ質の高い講義をしていればいい!」と講義の質を上げることだけに専念するのではなく、このように立ち止まって生徒の質問に徹底的に向き合って教えることに時間をしっかり割いていく方がむしろ生徒の力を伸ばすためにはいいのだな!と気づけば気づくほどに、公教育自体が今の形骸化した状態から、意味のあるものになっていくと思います。
だからこそ、「講義の遅れた分を取り戻すのは無理だから、やったことにしよう!」とごまかすのではなく、むしろこのピンチを反転授業を試験的にでも導入していくチャンスと捉えて、学校側が取り組んでいただけると本当に嬉しいです。
(それをしていただけると、本当に素晴らしいと思うのですが、、まあなかなかやらないですよね。。この理由として、どうしても学校の先生方に「授業こそ教育の生命線!」という固定観念があるからだと思っています。しかし、目の前の生徒を教えるのに、様々なアプローチを用意することは、教育という極めて難しい取り組みに携わるものの責任でもあると思います。是非これに関しては、学校の先生方にしっかりと話し合い、考えてもらって、反転授業形式を試験的にでも導入していただきたい、と思っています。)
文部科学大臣が「休校期間中の授業は実質補填できないから、一定の要件を満たせば家庭学習で単位をとれたものとする」という発表をしました。これは実質的に学校教育の責任の放棄だと思いますので、先にこれについて書きたいと思います。
GW開けにはこの新型コロナの蔓延が収束している、というかなり楽観的な見通しが万一実現したとしても、
従来の学校の授業でこの「失われた2ヶ月」を取り戻すことは夏休みを丸々潰しても難しいというのは確かです。
この厳しい現実に対して、どのように取り組むべきか、というのは簡単なことではありません。
しかし、だからといって「家庭学習で学んだものとする!」と言い切ってしまうのでは学校がその教育に担う責任を放棄するようなものです。それはやはり、あまりにも無責任なのではないかと思います。
この解決策としてはやはり「反転授業」形式しかないと、思っています。具体的にはいつからかはわかりませんが、
学校が仮に再開できたとして、本来進むはずだった範囲の学習内容に関して、範囲を区切っては自習してきた子もそうでない子も教科書を読み返し、そこでの疑問点を逐一先生が教えていく、という形こそがこのような講義の穴を埋めていくためには現実的、かつ効果的な手段ではないかと思います。
僕自身は講義形式ほど効率の悪い学習はないと思っているため、このような反転授業形式の学習塾をやっているわけですが、学校がそれを全面的に取り入れるのはまだまだ難しいと思います。しかし、学校には現在のままでは質問を受ける時間、というのがカリキュラムの中にほとんど組み入れられていません。だからこそ、学習内容についてわからないところの質問は、休み時間に生徒が自主的にするもの、というような「添え物」扱いです。これでは率直に言って、勉強ができるようにはならないと思います。
たとえば一週間に一コマだけでも、各授業の中でそのような質問タイムを作る、とか、もちろんそれがコマ数の少ない授業なら2週間に一回とかでもよいのですが、そのように振り返る時間を作るだけでも学習効果は高まります。ギチギチの予定で講義と演習だけで終わり、生徒が疑問点については質問する時間がまとまって定期的には取られない(まあ、定期試験前の1コマあるかないか)、という今の「とりあえず講義予定を消化することが優先で、生徒が力がつくかどうかはあまり考えていない」学校の状態からはとりあえず前進する改善案ではないでしょうか。
そして、この休校によって「従来通り講義をしていては、そもそも追いつかない!」という状況はある意味でその反転授業形式を試すための絶好のチャンスです。ここで、そのように学校側が「教科書を読む」あるいは「講義動画を見る」ことを
生徒に休校期間中に課した上で、そこでの疑問点を休み明けに徹底的に質問に答えて一つ一つ潰していく、という授業スタイルをとれば、むしろ子どもたちの実力はただ講義をリアルタイムでしていたときよりも必ず上がります!
そして、そのような成功例が出てくれば、教えている先生方も「ただ質の高い講義をしていればいい!」と講義の質を上げることだけに専念するのではなく、このように立ち止まって生徒の質問に徹底的に向き合って教えることに時間をしっかり割いていく方がむしろ生徒の力を伸ばすためにはいいのだな!と気づけば気づくほどに、公教育自体が今の形骸化した状態から、意味のあるものになっていくと思います。
だからこそ、「講義の遅れた分を取り戻すのは無理だから、やったことにしよう!」とごまかすのではなく、むしろこのピンチを反転授業を試験的にでも導入していくチャンスと捉えて、学校側が取り組んでいただけると本当に嬉しいです。
(それをしていただけると、本当に素晴らしいと思うのですが、、まあなかなかやらないですよね。。この理由として、どうしても学校の先生方に「授業こそ教育の生命線!」という固定観念があるからだと思っています。しかし、目の前の生徒を教えるのに、様々なアプローチを用意することは、教育という極めて難しい取り組みに携わるものの責任でもあると思います。是非これに関しては、学校の先生方にしっかりと話し合い、考えてもらって、反転授業形式を試験的にでも導入していただきたい、と思っています。)



