
H・T(都立西高卒) 進学先:北里大学医学部医学科
他合格校:東京医科歯科大学看護学類、埼玉医大医学部医学科
私はこの塾に10年通いました。自分でも怖いです。途中、河合塾にも通いましたが、とりあえず今年の受験にしぼって書きたいと思います。
私が医学部を目指し始めたきっかけは、周りに勧められたからでした。元々文系科目が得意だったし、教師や声優になりたいと考えていましたが、(要約してしまえば)周りに反対され、それを説得することができず、医学部を目指すことになりました。医学部を目指す人は(口では違うことを言っていても)「親が医者だから」「安定していて儲かるから」という理由で志望している(もちろん、医師がかっこいいと思ったから、患者さんを一人でも多く救いたいから、ということはよく言われますが、それはたまたまドラマや本で医師がかっこよく演出されがちなだけで、他の職業でも唯一無二の存在として人を救うことは可能だし、自分の進路を意識し始めて数年で医師だけが魅力的だと自信を持ってその道を目指すことができるのは本当にすごいと思います。)。だから、皆が一様に疑いもなく医学部を目指すことに大変違和感を感じていました。もちろん、医師という職業の尊さやキャリアが中断しがちな女性にとって魅力的な職業であることは十分理解していたのですが、それでもたった一度きりの人生なのに、「安定した職業」の中から将来の進路を決めることが、私にとってはとても難しかったです。だから自分が「女子だから手に職をつけるべき」という理由で医学部を目指すのは納得できなかったですし、絶対に受かりたいと自らの意志で思うこともできませんでした。自由に文系の道に進む友達が羨ましかった時期もありました。何度も先生や親と話したり、勉強中「自分はこれでいいのか。」と悩み、先生に同じ相談を何度もしました。懲りずに同じ悩みをぶつける私にむきあってくださったことに本当に感謝しています。
結局、私が心から医師を目指そうと思えたのは一浪目の途中からだと思います。(浪人中に親にはいろいろな面で迷惑をかけたので、申し訳ないという気持ちはあるけれど…。)
私が受験生活で一番きつかったのは「忘れやすい」ということでした。何度同じところを復習しても忘れてしまい、そんな自分が嫌でしたし、周りは難しい問題に取り組んでいるのにいつまで基本的なことをやっているのだろう…としんどかったです。このことを塾で何度も先生に相談(愚痴?)しました。その度に先生はよく話を聞いて下さり、覚え方を工夫したり、理解することの大切さを教えて下さりました。自分があきらめそうになっても、解決方法を根気強く一緒に探して下さるので、気持ちを持ち直すことができました。
勉強面でも大変お世話になりましたが、様々なことの相談に乗って頂けたらのは本当に助かりました。(良くも悪くも)塾に行くことで精神的にも安定していた部分もありました。
この塾の良いところは、様々な人や知識に出会えること、そして勉強がただの「受験勉強」で終わらないということだと思います。授業形式ではなく、能動的に勉強するため、自ら考え、理解して勉強することの大切さを学んできました。例えば、昔講師の方に「簡単に、『分かった』と言うな。」と怒られたことがあります。小学生の私にはその大切さがわかりませんでしたが、それをずっと覚えており、「わかった」とすぐに言って何となく理解した気にならないよう気をつけました。このような勉強に対する姿勢は進学後も活きてくると思います。
今年は国立を目指して勉強してきましたが、センターで失敗し、私立に懸けて受験しました。センターの結果や受験の途中でわかってくる私大の合否に一喜一憂している暇はなく、ただひたすら目の前の入試のために毎日勉強しました。毎日続く受験は精神力、体力の両方が削られ、気づいたらフラフラになっていて、自分でも驚きました。受験を通して誇れることはほぼありませんが、1,2,3月の受験期は、本当にもがいて勉強できたと思います。(思い出して泣きそうになるくらいに笑)
私は塾の医学部受験生の中で、出来る方ではありません。それでも3月の後期の入試まで欠かさず塾に来て、自分の出来なさを受け止めて復習を重ねた結果、合格できたと思います。何年も医師を目指し勉強する中で、自分の出来なさと向き合うことはとても大変なことです。それでも、不合格が続いても、そこから最大限学んで次に活かし、あきらめないことが次の一歩に繋がるのだと思います。
この受験を通して、勉強は本人の意志が伴わなければいくら周りが背中を押しても意味がないと感じました。実際自分で医学部を意識して勉強し始めてからは、勉強しているときの感覚が違い、身につき方も違いました。
10年という歳月はとても長く、ここに書ききれないほど多くのことを学んできました。それらをうまく言葉で表現できないので、とても残念です。私がまだ小さかった頃に先輩方や講師の方におっしゃって頂いた言葉は今でも覚えています。私は他の生徒に比べてご迷惑をおかけすることも多かったと思います。特に、先生と先生のご家族にはただただ頭が下がる思いです。また、母には不安な思いをさせ、迷惑をかけてきてしまいました。それでも毎日お弁当を作って私を応援し続けてくれたことに本当に感謝しています。
今は、子どもと関わることと医師という仕事が両立できるような道を自分で見つけ、それを目指しています。本当に悩んで迷ってきた3年間でした。
私は今まで多くの方々に支えられてきました。
今回、それが合格という形で少しはお返しできたかな、と思います。
長い間、お世話になりました。本当に、本当に、ありがとうございました。
他合格校:東京医科歯科大学看護学類、埼玉医大医学部医学科
私はこの塾に10年通いました。自分でも怖いです。途中、河合塾にも通いましたが、とりあえず今年の受験にしぼって書きたいと思います。
私が医学部を目指し始めたきっかけは、周りに勧められたからでした。元々文系科目が得意だったし、教師や声優になりたいと考えていましたが、(要約してしまえば)周りに反対され、それを説得することができず、医学部を目指すことになりました。医学部を目指す人は(口では違うことを言っていても)「親が医者だから」「安定していて儲かるから」という理由で志望している(もちろん、医師がかっこいいと思ったから、患者さんを一人でも多く救いたいから、ということはよく言われますが、それはたまたまドラマや本で医師がかっこよく演出されがちなだけで、他の職業でも唯一無二の存在として人を救うことは可能だし、自分の進路を意識し始めて数年で医師だけが魅力的だと自信を持ってその道を目指すことができるのは本当にすごいと思います。)。だから、皆が一様に疑いもなく医学部を目指すことに大変違和感を感じていました。もちろん、医師という職業の尊さやキャリアが中断しがちな女性にとって魅力的な職業であることは十分理解していたのですが、それでもたった一度きりの人生なのに、「安定した職業」の中から将来の進路を決めることが、私にとってはとても難しかったです。だから自分が「女子だから手に職をつけるべき」という理由で医学部を目指すのは納得できなかったですし、絶対に受かりたいと自らの意志で思うこともできませんでした。自由に文系の道に進む友達が羨ましかった時期もありました。何度も先生や親と話したり、勉強中「自分はこれでいいのか。」と悩み、先生に同じ相談を何度もしました。懲りずに同じ悩みをぶつける私にむきあってくださったことに本当に感謝しています。
結局、私が心から医師を目指そうと思えたのは一浪目の途中からだと思います。(浪人中に親にはいろいろな面で迷惑をかけたので、申し訳ないという気持ちはあるけれど…。)
私が受験生活で一番きつかったのは「忘れやすい」ということでした。何度同じところを復習しても忘れてしまい、そんな自分が嫌でしたし、周りは難しい問題に取り組んでいるのにいつまで基本的なことをやっているのだろう…としんどかったです。このことを塾で何度も先生に相談(愚痴?)しました。その度に先生はよく話を聞いて下さり、覚え方を工夫したり、理解することの大切さを教えて下さりました。自分があきらめそうになっても、解決方法を根気強く一緒に探して下さるので、気持ちを持ち直すことができました。
勉強面でも大変お世話になりましたが、様々なことの相談に乗って頂けたらのは本当に助かりました。(良くも悪くも)塾に行くことで精神的にも安定していた部分もありました。
この塾の良いところは、様々な人や知識に出会えること、そして勉強がただの「受験勉強」で終わらないということだと思います。授業形式ではなく、能動的に勉強するため、自ら考え、理解して勉強することの大切さを学んできました。例えば、昔講師の方に「簡単に、『分かった』と言うな。」と怒られたことがあります。小学生の私にはその大切さがわかりませんでしたが、それをずっと覚えており、「わかった」とすぐに言って何となく理解した気にならないよう気をつけました。このような勉強に対する姿勢は進学後も活きてくると思います。
今年は国立を目指して勉強してきましたが、センターで失敗し、私立に懸けて受験しました。センターの結果や受験の途中でわかってくる私大の合否に一喜一憂している暇はなく、ただひたすら目の前の入試のために毎日勉強しました。毎日続く受験は精神力、体力の両方が削られ、気づいたらフラフラになっていて、自分でも驚きました。受験を通して誇れることはほぼありませんが、1,2,3月の受験期は、本当にもがいて勉強できたと思います。(思い出して泣きそうになるくらいに笑)
私は塾の医学部受験生の中で、出来る方ではありません。それでも3月の後期の入試まで欠かさず塾に来て、自分の出来なさを受け止めて復習を重ねた結果、合格できたと思います。何年も医師を目指し勉強する中で、自分の出来なさと向き合うことはとても大変なことです。それでも、不合格が続いても、そこから最大限学んで次に活かし、あきらめないことが次の一歩に繋がるのだと思います。
この受験を通して、勉強は本人の意志が伴わなければいくら周りが背中を押しても意味がないと感じました。実際自分で医学部を意識して勉強し始めてからは、勉強しているときの感覚が違い、身につき方も違いました。
10年という歳月はとても長く、ここに書ききれないほど多くのことを学んできました。それらをうまく言葉で表現できないので、とても残念です。私がまだ小さかった頃に先輩方や講師の方におっしゃって頂いた言葉は今でも覚えています。私は他の生徒に比べてご迷惑をおかけすることも多かったと思います。特に、先生と先生のご家族にはただただ頭が下がる思いです。また、母には不安な思いをさせ、迷惑をかけてきてしまいました。それでも毎日お弁当を作って私を応援し続けてくれたことに本当に感謝しています。
今は、子どもと関わることと医師という仕事が両立できるような道を自分で見つけ、それを目指しています。本当に悩んで迷ってきた3年間でした。
私は今まで多くの方々に支えられてきました。
今回、それが合格という形で少しはお返しできたかな、と思います。
長い間、お世話になりました。本当に、本当に、ありがとうございました。
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