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嚮心(きょうしん)塾日記

西荻窪にある、ちょっと変わった塾です。

諦めないことは、学べる。

昨日に続き、今日はたくさんの学校を受け、それらの不合格にもめげずに最後まで緊張感を切らさずに努力し続けた子が、国公立と私立医学部の1次試験と両方共合格しました。力があっても形にならないことが多いのが医学部受験であるので、その子が一つの結果を出せたことは本当に素晴らしかったです。

受験というと学力だけで決まるかのように考えられがちなのですが、最後まで諦めないかどうか、というのはかなり重要な要素になります。特に医学部受験のように厳しい受験ですと、ちゃんと勉強していて本当に惜しいところまで来ているとしてもそれでも周りとの比較で不合格になることが多々あります。そのときに、その不合格を「こんなにやっても無理なんだ…。」と思うのか、それとも「惜しいところまでは来ているはずだから、次の試験は頑張ろう!」と思えるかで、結果も大きく変わってきます。
今年は彼女よりも力のある医学部受験生が多い中で、最後まで諦めずに必死に努力して、このように結果を出せたということは本当に素晴らしいことであると思います。

一方で、力があってもいくつかの不合格で「どんなに頑張っても俺は合格できないんだ。。」とあきらめモードになってしまい、結局力を出しきれずに不合格を重ねてしまう受験生もいます。その子達にはなかなか口を酸っぱくして「最後まで諦めないことが絶対に必要なのだ!」と繰り返し話しても、結局諦めたがってしまっては失敗を重ねることになります。自分が結果に期待しないでおけば、残念な結果が出たとしても心が痛まずに済みます。そのようにして予防線を張っては自分の心が傷つかないように、ということを覚えてしまえば、しんどい結果、残念な結果が出れば出るほどに「次もどうせダメなんでしょ。。」と予測をすることで自分自身の行動も鈍ってきてしまうわけです。
そのような状態で受けて合格できる入試などありません。
だからこそ、このような状態に陥らないように、こちらではあれこれと話したり様々な策を講じるわけですが、
それでもうまくいかないことが多いです。

大切なのは、そのように落ち込む自分、弱い自分を変えないままに何となくうかるのでは、という甘い期待を今すぐ捨てることであるのです。全身全霊で準備した学校の不合格はそこで自分の全てを否定されたかのように思えてしまいますが、そのように自分のすべてを否定されたときになお、そこから立ち上がって次の試験の準備をできるか、そうではなくふてくされたままでいるのか、という違いこそが結果を分けることになります。

今日の2つの合格は最後まで立って戦い続けた受験生ゆえの合格でした。彼女は他の受験生に、その取り組む姿勢において範を示した、とも言えると思います。しかも、この塾生も元からそのような粘り強い生徒であったわけでは決してありません。むしろ諦めが早く、すぐに投げやりになってしまっていた子が、受験を通じてこのように粘り強く最後まで戦いぬけるようになり、そして結果を出した、ということに本当に望外の喜びを覚えます。

人間は、変われます。諦めないことは、学べます。それはまだ弱い自分へと逃げ込んでは自分を甘やかし続けている全ての受験生にもまた言えることです。その手助けをできるように、こちらもまた必死に取り組んでいきたいと思います。
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