嚮心(きょうしん)塾日記

西荻窪にある、ちょっと変わった塾です。

書評を始めます。

この塾のブログを始めて以来、書きたいことを好き勝手書いてきたわけですが、この方式ですとこのブログを偶然探し当てるのがかなり大変であると思います。まあそれでよいし、それで塾が潰れたら潰れたでいいや、と思ってやってきたわけですが、嚮心塾に新しく入ってくれた塾生が、人が変わったかのように必死に勉強し始めるのを毎年見ていて、「やはりもっと多くの人にこの塾のことを知ってもらった方がよいのではないか!」と(11年目にしてようやく)思うようになりました。そこで、この塾を知らない人の検索にもヒットするような、塾とは関係ない具体的な何かについての内容もこのブログに定期的に書いていこうと考えました。

で、何について書こうかといえば、僕が人より多少詳しいものなんて、ラーメンと本ぐらいしかないわけです。
で、どちらか、あるいは両方を書こうと思ったときに、ラーメンブログは僕もたくさん読んで参考にさせていただいているわけですが、ラーメンブログを書いてしまうと書いている皆さんのようなあのペースでラーメンを食べ続けなければならない、ということに気づきました。ただでさえ不摂生の極みの僕が塾を知ってもらうためにラーメンを食べ続けるのは、塾を広く知ってもらう頃には僕が不摂生で倒れる恐れがあります。さらにはラーメンブログとして有名になったら、ラーメン店主さんに新しいお店の開店試食とかに呼ばれて、ズブズブの付き合いになって、そうすると食べても本当の意見が書きにくくなっちゃって、あるいは「これでいい評価お願いします」とか袖の下を渡されて、でも「僕は真理の追求のために本当の意見を書くんだ!」とか決意したり、「でも自分の書く内容であの店主さんの幼い息子さんが笑って暮らせるなら、むしろ筆を曲げて誉めまくることの方が正しいのではないか」とか夜中に悩んだりして、ちょっと何と戦っているのかよくわからなくなってしまう気がします。あるいは飽きさせないために、様々な地域のラーメン屋さんに食べ歩いてはネタを仕入れてくる、とかやっていくと、そのために塾を閉めざるを得なくなり、ともう本末転倒になりそうです。

ということで、書評を書いていこうと思います。もちろん、塾をやりながら、さらには教えるために様々に勉強をしながら空いている時間で読んだ本についてですので、ペースは大したことがありませんが、ときどき書いていこうと思います。また、卒塾生がどんな本を読んだらいいか参考にする際に、このブログを参照できるとよいかな、とも思っています(ラーメン屋さんの情報は直接僕に聞いてください)。

もちろん、書評のブログだって松岡正剛さんの千夜千冊とか、有名で素晴らしいものはたくさんあります(僕は山形浩生さんのこのサイトをいつも参考にさせていただいています。)。
それらに近づくために、毎日生徒をほっぽっておいては必死に本を読み、ブログを書いて文章の推敲に時間をかける、などという本末転倒なことをしてしまうと、ラーメンブログと同じ失敗に陥りますので、あくまで片手間に書いていきたいと思います。
さらには昔読んだ本についても、僕自身まとめとかを全く書いていないので、それも思い出しながら書いていきたいと思います。なんと「(改めては読まないで)思い出して書評を書く」という前代未聞のいいかげんな書評ですね!まあ、今まで読んだ(中で紹介したいと思える)本について書くだけで1日ひとつ書いたとしても、死ぬまでに書き終わるかどうか、ちょっと心配なところです。

真面目な話をすれば、思想史や文学史、あるいは数学史や物理学史の理解としては、「誰が誰の本をどう思っていたか。」というのは、極めて重要な情報であると思います。マルクスがヘーゲルをどう思っていたのか、レヴィ=ストロースがベルクソンやデュルケムをどう思っていたのか、とかです。クロポトキンはドストエフスキーの著作を「精神病者しか出てこない小説」と言いました。その真意がどうであれ、クロポトキンがドストエフスキーをそう評価している、という事実は(そこからどのような結論を引き出すにせよ)考えるに値することであると思います。

なので、僕の書く書評で、僕の各著作に対する理解の深さも浅さもさらけ出していけたらいいと思っています。

まあ、僕が読んできた本を検索してこの塾のブログを見つける時点で、そもそも相当マニアックな層であるようにも思うのですが、そこまで気にして今度は「検索に引っかかりやすい最近売れてる本を読もう!」とか、またこれはこれで貴重な時間を使っているのに、何のために本を読むのかよくわからなくなってしまいますので、読む本の選定基準は、検索にひっかかりやすいかどうかは考慮に入れないで、自分で読むべきだと思った本だけにしていきたいと思います。
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