嚮心(きょうしん)塾日記

西荻窪にある、ちょっと変わった塾です。

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進学先としての学習院大学がお薦めな理由。

毎年毎年、受験生に学習院大学をお薦めしては、その親御さんに「そんなGーMARCHでも影が薄い大学、絶対に許しませんからね!」と怒られる、という経験ばかりですので、この機会にそのお薦めの理由をブログに書いてまとめておきたいと思います。

学習院大学がお薦めの理由
①教授の質が(異常に)高い。
学習院大学といえば、誰を思い出しますか?そう、田崎晴明先生ですよね!その圧倒的な実力、ユーモア、幅広い(Perfumeに限らない)教養、わからないことに対する謙虚な姿勢、そして教育にかける情熱、どれをとっても本当に素晴らしい先生だと思います。Caltechの大栗博司先生の『数学の言葉で世界を見たら』という今度出る本でもわかる通り、一流の物理学者というのは数学もめちゃくちゃできるわけですが(大栗先生は数学科の先生でもあります)、田崎先生も大学で物理を学ぶ人のために大学範囲の数学の教科書を自力で書いて、しかも無償で配布されています(先ほどのWebページにあります。)!数学の教科書を書くことができるという実力だけでなく、それを既存の数学の教科書がわかりにくいので、自分で書いて配布してしまおうというその姿勢は本当にすばらしいと思います。
他にも数学なら飯高茂先生がつい最近まで教えておられました。どの学部でも粒ぞろいだとは思うのですが、特にこの学習院大学理学部の教授の豪華さといったら、下手に早慶に行くよりよっぽど良いのでは、と思ってしまうくらいです。
 また、文系でもたとえば学習院大学の法学部の先生は、ちょっと前まではほぼ僕が東大で習っていた先生(東大名誉教授)ばかりでした。東大を退官して学習院にというおきまりのコースから「東大の養老院」と言われたりするわけですが、そもそも若手の先生たちもこれから東大教授になると見られている人(優秀とされている先輩たち)ばかりです。だからこそ、「東大教授は実力がある」という命題がもし正しいのなら、学習院大学でもほぼ同等の教育を受けられるということになります。しかも、東大より少ない学生数で、です。

②付属の高校が少ない。
「先生は大切だけど、周りの学生のレベルも大事だからね。」というのがよく言われることです。
しかし、学習院大学の学生のレベルは本当に見劣りがするのでしょうか。たとえば学習院大学は付属の高校が2つしかありません。それに対して、たとえば早稲田大学は付属・系属の高校が7校、慶応大学は付属の高校が5校あります。その付属上がりの大学生が多いことを考えれば、そして付属上がりの大学生が一部の上位層を除いて受験生ほどには勉強をちゃんとしてきていないことを考えれば、そんなに平均的なレベルは変わらないと思います。(話は脱線しますが、僕は大学受験を本当はすべての高校生に義務化すべきだと思っています。18歳くらいで必死に努力した経験、というのはやはりとてもその後の人生にとっても大きいと思います。もちろん、スポーツ、芸能活動、将棋(中村太地さんは早実→早稲田政経ですね)、囲碁、その他の自分を大学受験以上に研鑽しなければならない他のことで忙しい中での進学であればよくわかるのですが。そういう特例のみを認めるべきだと思います。実際には「付属校ビジネス」に大学側が走っては系列校を(無分別に)増やしていくということが、特に最近は多いと思います。早稲田や中央のことですが。このまま、すべての中学か高校が早稲田か慶應の系列になってしまったら面白い(!)ですね。(横浜駅SFの)すべての駅が横浜駅になってしまうかのように。)

そもそも、「周りのレベルが低いと刺激が少ない」という理由で勉強をしないような大学生自体が、間違っているといえば間違っています。そんなことを言えば、日本では、東大か京大以外は進学する意味がありません。刺激を与えられる層というのは、どんなに失敗しても東大入試や京大入試で落ちようのない層であるからです。そのような層は早慶には決していません。さらに言えば、これから東大京大を蹴ってHarvardだのYaleだのに進学する層が増えていけば、今度はそっちを目指すのでしょうか。一つ言えることは、他人から刺激をもらわねば頑張れない人間は、おそらくどこに行っても二流である、ということです。これを理由として学習院を蹴るなら、そもそも早慶も蹴らねばなりません。東大や京大だって世界中から集まるIvy Leagueに比べれば刺激が少ないでしょう。優秀な同級生を求めて、そこまで行きますか?僕は、そのような動機で進学している時点で、どこに行こうと二流であると思います。日常の中で、努力をしなければいけない理由や問題を自分で見つけてはそれに取り組むことが何より大切ではないでしょうか。

③就職に強い。
「そんなこと言って就職に強くなければ」というのもまた、どこの大学を出たかが就職のための必要条件となっている日本では重要だと思います。しかし、学習院大学の就職内定率は2013年度で96.5%です。これは、早稲田大学の学部での就職内定率95.7%と比較しても見劣りがしないといえるでしょう(ちなみに、青山学院大で80.4パーセント、立教大学で79.6%です。)。さらに、この「就職内定率」は母集団が問題になります。ほとんどの学部生は大学院に進むか就職活動かを天秤にかけながら、就職がうまくいかなければ大学院に進みますが、その場合は(結果として大学院に進んだということで)母集団から外してカウントしているでしょうからです。全学部生に対しての就職希望者の割合は学習院大学で78.2%、早稲田大学で68.6%なので、院進学に流れる割合も学習院の方が10ポイントくらい低い中でのこの就職内定率はかなり高いといえるのではないでしょうか。

④まとめ
ということで、学習院大学はお薦めです。なので、塾で塾生にお薦めした際に、是非僕に石を投げないでいただけるとありがたいです。大切なのは、①の要素については調べにくいのでなかなか親御さんにわからないのも当然だとは思うのですが、②や③の要素については公開されている情報である程度調べられるわけで、それを調べないで自分のもっているイメージと世間で通用している名前だけで判断されてしまうことであると思います。もちろん、この僕の主張も、もっと細かく調べていけば様々な欠点が見つかるかもしれません。そのように「名前で門前払い」ではない建設的な議論は大歓迎なのですが、あまりにも門前払いを食ってしまうことが多く、そこに関しては残念に思っています。
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| | 2015-06-27(Sat)21:06 [編集]


Re: リケイデス

なるほど。貴重な情報をありがとうございます。
学習院大の進級要件が厳しいことは大学生にとっては辛いことですし、それを知らずして入ってしまうのはかわいそうですね。
一方で、進級要件が厳しいことが学生の質の担保にもなっているため、それがあるおかげで就職や他大の院試に強い、というところもあるかもしれません。(一般に学生の人数が少ない小規模な大学はそのように進級要件や成績のつけ方が厳しく、それゆえに就職や他大の院試では評価されやすい、ということがあるようです)

その意味で学習院大学は、大学に入ってからサボりたい人にとってはあまり良い大学ではないでしょうし、大学に入ってからも必死に頑張ろうとする人にとっては、その頑張りが(外部からは)評価されやすいということになるのかもしれませんね。

さて、大切なのは大学に入ってからの頑張りが(外部から)評価される大学は大学生にとって天国か、地獄か、という問題であるのだと思います。それは東大京大や早慶のように、大学に入る時点で一定の評価を得ている大学に入った人にとっては(さぼることができないという意味で)地獄でしょう。
一方でMARCH以下の(大学名だけでは評価され得ない)大学に入った人にとっては、大学に入ってからの頑張りがセカンドチャンスを作るという意味ではきつくてもチャンスがある分だけマシなのかもしれません。進級条件はゆるいけれど挽回のチャンスがないのと、進級条件が厳しく勉強を強いられるけれどもそれが次のチャンスを生むのと、どちらがよいか、という問題ですね。日本の場合、異常なまでに大学受験での選抜結果が(必要条件として)重視され、大学に入ってからの努力では取り返しがつかないことが多いために、その数少ないセカンドチャンスが得られる大学というのは(入ってからの厳しさを強いられるとしても)貴重なのではないかと僕は考えています。

また、至らない点がありましたら、ご教示いただけたらありがたいです。

柳原浩紀 | URL | 2015-06-28(Sun)10:46 [編集]


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